お寺で出張講義「天理教社会福祉論」
10月29日、善福寺本堂で天理大学の出張講義が開催されました。「天理教社会福祉論」は天理教関係で実践される社会福祉活動について学ぶ科目で、今回は天理教以外の宗教で行われる活動について外部スピーカーから学ぼうという授業。
以前からお世話になっている担当教授の渡辺先生からご依頼があり、仏教の立場からの社会福祉活動の紹介として「丹波市こども食堂」「おてらおやつクラブ」について住職が講師を務めました。
小雨が降る中、約30名の学生が近所ながらお寺まで足を運んで学外での講義にマジメに出席してくれました。午後最初の講義時間は13時〜14時30分の90分。13時前に集まり始めた学生が少しずつ本堂に入っていきます。お寺に行ったことがない学生がいたり、本堂に入ったことがない学生も少なくないなど、みんな恐る恐る着席。でもそこは元気な若者、すぐに見慣れない本堂や仏さまの様子に興味津々の様子でした。
まずはスライドを使って「丹波市こども食堂」と「おてらおやつクラブ」について、概要と意義、さらに実践する際のポイントなどをお話しました。眠くなる時間にも関わらず約45分間、真剣な眼差しを向けてくれました。質疑応答も徐々に湧いてきた疑問から活発に交わされました。
その後、おてらおやつクラブの発送作業を体験。仏前に供えられた「おそなえ」を前に、学生にとって一番珍しかった「おつとめ」で短いお経を読みました。「おそなえ」を下げて「おさがり」として頂戴し、段ボール6箱に箱詰めするのを手伝っていただきました。用意できた段ボールは、当日夕方に県内外の支援団体へ発送し、ささやかな「おすそわけ」をすることができました。
近くにあってもなかなか訪れることのない善福寺に、今回こうして若い学生が多く来てくれたことを大変嬉しく思います。学外での学びは学生にとっても刺激的な時間でしょうし、今回その期待に充分応えられたかは分かりませんが、私自身も知的好奇心にあふれる若い学生に刺激を受ける大変貴重な機会となりました。
この科目での学びを、ご縁ある社会福祉活動への実践にぜひ活かしていただくことを願うばかりです。未来ある学生たちに大いに期待しています。