五重相伝

五重相伝(ごじゅうそうでん)とは、浄土宗の最大最高の法要の一つで、5日間をかけてお念仏のみ教えを伝授します。

ただし浄土宗に秘密のみ教えはなく、ただお念仏を称えることに尽きます。ですので、五重相伝ではお念仏を称えることとお説教を聴くことを繰り返し、五重相伝の後も毎日お念仏を称えられる人になることを目指します。

五重相伝を満行すると、仏教徒ならびに念仏者となった証に戒名を授与します。仏さまの弟子となることを誓いますので、新たなお名前として生前に戒名をお授けします。

平成30年 五重相伝を開筵
◆ 平成26年 璽書道場を満行

五重相伝の歴史は古く、江戸時代から開催されていたようですが、正確な記録が残る先代住職・深誉大瀛(第32世)以降のものについて以下に記載します。約8年に一度開催しています。

年代期間受者合計善男子善女人勧誡師回向師
昭和53年10月5日〜9日442024堤賢聞 師美並信孝 師
昭和61年11月27日〜12月1日482424寺田定信 師阪本教静 師
平成6年5月13日〜17日542133的場俊雄 師阪本教静 師
平成14年5月10日〜14日431330的場俊雄 師阪本教静 師
平成22年10月30日〜11月3日442420古瀬順啓 師辰己順祐 師
平成30年11月1日〜5日331914坊城慶史 師辰己順祐 師

天理教との関係

天理教の教祖・中山みき様も善福寺で五重相伝を受けておられます。江戸時代後期の文化13年(1816年)、19歳の若さで五重相伝のご縁に巡り合われました。その後、天保9年(1838年)の41歳で天理教を立教されました。中山家のお墓も善福寺にありましたが、昭和後期に天理教墓地へ移されました。

教祖ゆかりの地として、今でも天理教信者の方が善福寺へ参拝に訪れます。なお、教祖の生家は善福寺から南へ車で10分の前川家(天理市三昧田町)で、現存しています。

◆ 天理教ホームページ
http://www.tenrikyo.or.jp/jpn/
◆ 天理市 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%90%86%E5%B8%82

天理市は日本で唯一宗教団体の名称が市名となっています(1954年に市制開始)。人口は約69,000人。